2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
★ 映画「凶悪」(2013年)を観た。 ★ 集中させられる映画だった。山田孝之さん、ピエール瀧さん、リリー・フランキーさん、それぞれの熱演、迫力があった。 ★ ピエール瀧さんは鬼気迫るものがあったなぁ。演技なのかそれとも・・・。 ★ 死刑囚が執行を遅…
★ 村上春樹さんの「螢・納屋を焼く・その他の短編」(新潮文庫)から「納屋を焼く」を読んだ。 ★ 謎な作品だった。謎だからこそ多くの英文学者や文芸評論家と言われる人々が解釈を施すのであろう。 ★ フォークナーあり、フィッツジェラルドあり。形而上学か…
★ 宮部みゆきさんの「地下街の雨」(集英社文庫)から「決して見えない」を読んだ。 ★ 今回の雨は視界がにじむような小糠雨。駅のターミナル、終バスが出てしまったので男はタクシーを待っていた。もう30分も待っているのにタクシーは来ない。彼の後ろには…
★ 堀江敏幸さんの「雪沼とその周辺」(新潮文庫)から「イラクサの庭」を読んだ。 ★ 最初はぼんやりとしていて、読み進めていくうちに輪郭がはっきり捉えられるような作品だった。 ★ 小留知先生が亡くなった。彼女は50歳を越してから雪沼に引っ越し、レス…
★ 映画「オペレーション・クロマイト」(2016年)を観た。 ★ 朝鮮戦争、国連軍の起死回生となった仁川上陸作戦を扱った映画。上陸作戦成功のために北朝鮮軍に紛れ込み任務を全うした韓国兵士がいたのだね。 ★ 歴史にはそれぞれの見方がある。北朝鮮側か…
★ 藤沢周平さんの「蝉しぐれ」(文春文庫)から「朝の蛇」を読んだ。 ★ 読書の面白さは、文字を追ってイマジネーションを働かせば、時代も場所も超えて物語の中に入っていけることだ。 ★ 海坂藩普請組に籍を置く牧文四郎の物語。15、6歳の青年たちの日常…
★ 映画「草原の実験」(2014年)を観た。映像美がすばらしい。 ★ 草原で暮らす父と娘。父はアジア系の顔をしているが、娘はロシア系の美人だ。 ★ 一面の草原。規則正しく昇りそして沈む太陽。まさに地平線から昇り、地平線に沈む。自然と共に生きる人々…
★ 映画「オーケストラの少女」(1937年)を観た。いい映画だった。 ★ 失業中のトロンボーン奏者が仕事を求めて著名な楽団を訪れるが、追い払われてしまう。その帰路、彼は財布を拾い、それで滞納していた家賃を払ってしまう。娘は父の職が決まったものだ…
★ いつもお願いしている介護サービスの事業所、またスタッフが辞められるという。「求人を出しても人が来ない」とサ責(サービス責任者)さんは嘆く。 ★ 介護や外食産業の人手不足が深刻だ。人手不足倒産という言葉も聞かれるようになった。人件費の高騰が企…
★ ブログの様式が変わって、特に編集画面やリアルタイムアクセスが使いづらくなったように感じます。 ★ 編集画面では「読者」さまの投稿の一部が見られるのは良いのですが、それだけで満足してしまい、訪問意欲がそがれます。 ★ リアルタイムアクセスは「更…
★ 映画「旅愁」(1950年)を観た。 ★ 第二次世界大戦後のイタリア。たまたま飛行機に乗り合わせた男女の物語。女性はピアニストでニューヨークへ行くところ。大事な契約があるという。男性は仕事に燃え尽き、妻との離婚話が進んでいる。 ★ 「友達として…
★ 樋口一葉の「たけくらべ・にごりえ」(角川文庫)から「大つごもり」を読んだ。 ★ 文語体なのでなかなか読みづらいが、内容は実によくできている。 ★ 親が早くなくなり伯父夫婦の世話になっていたお峰は、貧しさ故に奉公に出ることになった。奉公先は裕福…
★ 厚労省は医師の残業時間の上限を年間1860時間にするよう検討に入ったという。 ★ 医師と言えばリッチなイメージがあるがこの勤務状況は過酷としか言いようがない。研修医の過酷さは、ドラマ「ER」やマンガ「ブラックジャックによろしく」などで見てきた…
★ 坂東眞砂子さんの「13のエロチカ」から「世界の真ん中」を読んだ。 ★ 小学生のサチが性の快感(自慰)を覚え始めるという話。女性、それも少女の性への関心はタブー視されがちだが、「生」と「性」は切り離せない。作者はそのことから目を背けない。 ★ …
★ 映画「赤い河」(1948年)を観た。西部劇(いや南部劇かな)。 ★ 時代は1860年ごろ。アメリカ西部や南部にはまだ多くの未開の地があった(その多くはインディアンの土地を白人が奪ったものだが)。 ★ トーマス・ダンソン(ジョン・ウェイン)はテ…
★ gooブログがリニューアルされ、デザインが変わった。 ★ 今までのに使い慣れていたから、戸惑い気味。 ★ 年寄りにはちょっとした変更が辛い。 ★ そのうち慣れるのだろうか・・・。
★ 今日から春期講座が始まりました。朝7時15分から授業なので6時半起き。少々寝不足です。 ★ 春期講座はわずか9日間。今年は募集の出足が遅いので、頑張って塾生を増やさないと。 ★ 少子化、乱塾で経営環境は厳しくなるばかり。さらに消費税増税を前に…
★ 映画「シャレード」(1963年)を観た。「シャレード」と言えば、オードリー・ヘプバーンとヘンリー・マンシーニの主題曲。 ★ 戦時中に消えた25万ドルの行方を追う男たち。未亡人(オードリー・ヘプバーン)に危機が迫る。誰が敵で、誰が味方なのか、…
★ 中島敦「李陵・山月記」(新潮文庫)から「名人伝」を読んだ。中島敦は、34歳の若さで亡くなった。もし彼に長寿が与えられていたなら、その後の文壇も大きく変わったのではなかろうか。歴史に「たら・れば」は無意味だが。 ★ 弓の名人を志した紀昌という…
★ 長野まゆみさんの「鳩の栖」(集英社文庫)から「紺碧」を読んだ。 ★ 姉が死んだ。姉夫婦といっしょに住んでいた亨は身の振り方を迫られる。反りの合わない伯父の家に行くには嫌だ。とはいえ、義兄の世話になり続けるわけにはいかない。旧い町ゆえに、教員…
★ 田辺聖子さんの「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫)から「お茶が熱くてのめません」を読んだ。 ★ 7年ぶりにかかってきた元カレ(今風に言うと)からの電話。会って話したいことがあるという。男の勝手な都合で別れたから、もう冷めた恋とはいえ、そいつの…
★ 小川洋子さんの「海」(新潮文庫)から表題作を読んだ。 ★ 小川さんの作品は安心して読める。読んでいて楽しいし、時々、「プッ」と笑わせてもくれる。 ★ この話、主人公が彼女の実家に結婚の許しを求めに行くというもの。将来の婿の訪問に実家は大騒ぎの…
★ 映画「三十九夜」(1935年)を観た。ヒッチコック監督の作品だ。 ★ あるカナダ人の男が「39階段」という謎の言葉を追う話。途中、殺人の濡れ衣を着せられて逃亡する羽目に。このあたりは「逃亡者」だ。ただ「逃亡者」と違うのは、たまたま列車で乗り…
★ 毎年、受験が終わるとバーンアウト(燃え尽き症候群)になります。受験に向かって高ぶっていた神経を徐々に沈静化し、またあらたな戦いに備えて英気を養わねばなりません。 ★ 3月の中旬から下旬にかけては、リハビリの時期です。何となく憂鬱で、何となく…
★ 高橋克彦さんの「緋い記憶」(文春文庫)から「ねじれた記憶」を読んだ。 ★ 母の死の原因を知るために東北の寂れた温泉宿にやってきた。そこでの不思議な体験。 ★ 「バック・トュー・ザ・フューチャー」って感じだけれど、ちょっとホラーが入っている。 ★ …
★ 庄野潤三さんの「プールサイド小景・静物」(新潮文庫)から「舞踏」を読んだ。 ★ 冒頭に書いてあるようにまさに「家庭の危機」の風景。ある夫婦。役所に勤める夫、24歳の妻。そして3歳になる娘の3人家族。最近、夫は19歳の同僚と密会を重ねている様…
★ 映画「荒野の決闘」(1946年)を観た。古い映画はよくできているし、面白い。 ★ 勧善懲悪の西部劇なので、深く考えずにただ楽しめる。それでいてドラマがある。 ★ 主題歌「いとしのクレメンタイン」の原曲は1850年頃のゴールドラッシュ時につくら…
★ 篠田節子さんの「愛逢い月」(集英社文庫)から「秋草」を読んだ。短い作品だがなかなか重厚でドラマチックだった。 ★ 不倫相手との京都行。女は教員をしていたがイラストコンクールで入賞し、しばらくは仕事に追われる日々を過ごした。男は新聞社の文芸部…
★ 映画「張込み」(1958年)を観た。面白かった。白黒映画だが陰影がとても美しい。昨今の映画のように特撮でごまかすことがないから、生の空気が伝わってくる。 ★ 東京で起こった質屋殺し、主犯は逮捕したが共犯者がいる。共犯者は本籍地かかつて縁のあ…
★ 源氏鶏太さんの「英語屋さん」(集英社文庫)から「随行さん」を読んだ。面白かった。 ★ 昭和25年発表だが古さを感じない。サラリーマンの気苦労は時代を超えて絶えないようだ。 ★ 風間京太は人事課長から社長の北海道視察の随行役を言い渡される。この…