じゅくせんのつぶやき2

個人塾を経営しています。読書のこと、日常のことをつぶやきます。

2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

梶井基次郎「冬の日」

★ 私の地域は毎週水曜日が「燃えないゴミ」の日。この日が来ると、あれもこれも出さねばと思うのだが、そのためには前もって家の片づけをしなければいけない。「次の週末には片付けよう」と思いながら、毎週これの繰り返し。 ★ 読売新聞「戦後80年」の記事。…

角田光代「彼と私の本棚」

★ ChatGPTに新しい機能が具わり、画像が描けるようになった。今、著作権で問題になっているジブリ風も描けるようだ。 ★ そもそもこの「~風」という表現は面白い。オリジナルっぽく、あるいはオリジナルに似せてという意味だろうか。「手作り風」は手作りで…

乙川優三郎「行き道」

★ 朝から「小論文の書き方を教えて欲しい」と卒塾生が来た。彼は法学部の2回生。将来は司法試験に合格し、法曹関係に進むらしい。テーマは「夫婦別姓」というので、一緒に構想を練った。 ★ 今回は「小論文の書き方」が課題なので、内容までは深く問われない…

三崎亜紀「公園」

★ 朝起きて新聞を読むのが楽しみだ。「新聞紙」というものは、もはや絶滅危惧種の仲間になろうとしている。やがてデジタル化が一層進むだろうが、紙媒体ならではの不合理さ(いらない記事まで読んでしまう)を細々とでも味わいたい。(だんだん高価になり、…

大沢在昌「ジョーカーと革命」

★ 快晴の週末。スーパーには少しづつ米が並び馴染めたが、値段は高いままだ。都議選、参院選を前に、各党が減税合戦を繰り広げている。 ★ 食料費の税額を0%にするのか、すべての税額を5%にするのか、0%にするにしても1年間の限定なのか、それとも2年…

宮下奈都「スライダーズ・ミックス」

★ 京都のノートルダム女子大学が募集を停止するという。カトリックの学校だけあって、かつては厳格で、附属高校は難関だった。それが少子化の影響や女子校を嫌う風潮から、昨今は定員割れが常習化していた。 ★ 京都では光華女子大学(及び付属校)が来春から…

青山美智子「カンガルーが待っている」

★ 7年ぶりぐらいに炊飯器を買った。思えばこの7年間、外食やスーパーの弁当以外は、レトルトのご飯で済ましていた。最近はレトルトのご飯でもおいしいものがある。とはいえ、炊き立てのご飯に勝るものはない。 ★ 湯気まで香るご飯は、それだけで美味しい。…

小川洋子「お料理教室」

★ 映画「教皇選挙」が人気らしい。近くの映画館では上映されていないので、代わりにネットで「ローマ法王の休日」を観た。こちらにも教皇選挙(コンクラーベ)の様子が描かれていた。この作品は、選出された法王(現在のカトリック教会では「教皇」で統一し…

内田百閒「摩阿陀会」

★ ドラマ「火村英生の推理」に続いて、「探偵・由利麟太郎」を観た。どちらもシャーロックホームズを原型にしているような、主人公と助手それに警察官が絡む設定。 ★ 「由利麟太郎」は、とにかく主演の吉川晃司さんが渋い。両作とも京都が主な舞台で、どちら…

江國香織「溝」

★ 昨夜は映画「鑑定士と顔のない依頼人」を観た。名声ある老鑑定士が、ある若い女性から鑑定の依頼を受ける。彼は仕事を引き受けることにしたが、肝心の依頼人が姿を見せない。無礼極まる対応に憤る鑑定士。かと思うと、か弱く謝罪する女性。彼女は空間恐怖…

川上弘美「春立つ」

★ 4月17日の京都新聞。「現論」のコラムを政治学者の白鳥浩さんが書かれていた。支持率が低迷し、倒れそうだが倒れない、この石破政権の延命策を「三国志」、「天下三分の計」で読み解いている。 ★ 「三国志」といえば、魏、呉、蜀がしのぎを削った時代を…

井上靖「比良のシャクナゲ」

★ 暑い。気温が30度に迫らんとしている。冬の間、ただ邪魔なものであった扇風機を急いで使い始めた。 ★ さて今日は、井上靖さんの「猟銃・闘牛」(新潮文庫)から「比良のシャクナゲ」を読んだ。なかなか重々しい作品だった。 ★ ある老人。解剖学の世界で…

宮本輝「暑い道」

★ gooブログから引っ越して最初の投稿になります。よろしくお願いいたします。 ★ 数日前の寒気が嘘のような温かさ。服の選択に迷う。 ★ さて今日は、宮本輝さんの「真夏の犬」(文春文庫)から、「暑い道」を読んだ。 ★ 大阪西部の工業地帯。そこは高度成長…

伊藤たかみ「貝からみる風景」

★ 寒気の影響か肌寒い。それに晴れたかと思えば、雷に驚かされ、ザーとひと雨降ればまた晴れる。落ち着きのない天気だ。 ★ 与党か野党か知らないが、選挙目当てかどうかも知らないが、ぶち上げた給付金が予想以上に不評で、次いで、消費税減税をめぐっては、…

有栖川有栖「動物園の暗号」

★ gooブログが閉鎖されるらしい。私のブログは開設しておよそ20年。古参に含まれるのかな。残念だが、時代の趨勢には勝てない。 ★ ホームページからブログへ、ブログからツイッター(現X)、フェイスブック、インスタへと駆け足で時代が過ぎていく。 ★ さ…

彩瀬まる「ばらばら」

★ のんびりとした週末。天気は下り坂で、明日は雨が降るらしい。今年の桜も見納めか。 ★ 今日は、彩瀬まるさんの「骨を彩る」(幻冬舎文庫)から「ばらばら」を読んだ。主人公は二児の母親。彼女は今、仙台に向かう長距離バスに乗っている。折しも雪が降りだ…

安部公房「鍵」

★ 行きつけのパン屋さんのご主人と、昨今話題の消費税減税について雑談をした。ご主人曰く、いっそのこと消費税を0にして、それで当然のこと歳出ができなくなるから、そこで国民の判断に委ねればとのこと。 ★ 随分と大胆な提案ではあるが、政治家の政争より…

青山文平「つゆかせぎ」

★ 世界経済は大混乱。原因はトランプ大統領。世の中がおかしくなりつつある気がする。 ★ 日本では政府・与党の一部が給付金に前向きとのこと。選挙を目前に、消費税減税の代替案ということか。そもそもが国民の税金。「給付します」と政治家が自慢げに語るの…

青山七恵「出発」

★ 晴天。近隣の中学校は入学式。制服を着て一段と大人びた子どもたち。一歩一歩人生の階段を昇っていく。 ★ 昨夜は、映画「侍タイムスリップ」を観た。最近、タイムスリップモノがよく目につく。「またか」と期待せず観始めたが、想像をはるかに超えて良かっ…

湊かなえ「ポイズンドーター」

★ 昨日と一転して株価は高騰。乱高下のマネーゲームの様相だ。今、今年の漢字を選ぶとすれば「米」だろうね。 ★ 小中高ともに新学期が始まり、入塾の問い合わせが増えてきた。次の課題は、ゴールデンウィーク対策と中間テスト対策だ。英検の受付も始まる。 ★…

渡辺淳一「猿の抵抗」

★ 週明けの東京株式は大暴落。金融市場が落ち着くまで、企業の設備投資は鈍るかな。このまま景気は冷え込むのか。スタグフレーションの始まりか。 ★ 昨夜は映画「殺人の追憶」を観た。1980年代後半、韓国の田舎で起こった連続女性殺人事件をベースにした…

連城三紀彦「指飾り」

★ 佐久間亜紀さんの「教員不足」(岩波新書)を読んでいる。近い業界だけにかえって敬遠しがちなのだが、昨今の教員不足は深刻で、その原因を探るべく読み始めた。 ★ 読み始めて10ページ。深刻な現場のため息を聞いて、あらためてびっくりした。ある小学校…

横山秀夫「逆転の夏」

★ トランプ関税を受けて、世界中で株安。ニューヨークのダウ平均株価も史上3番目の下げ幅だという。週明け、「ブラックマンデー」の再来となるのか。 ★ 日本でも選挙戦を前に、消費税減税の声が高まっている。減税はありがたいが、結局は借金の先送りになら…

向田邦子「男眉」

★ 春期講座が終わった。春は新塾生を中心に9日間。それぞれ新学年に向けて復習・予習に頑張った。いよいよ来週から新学期が始まる。子どもたちが学校に行っている間が、塾にとっては一休み。 ★ アメリカ、トランプ大統領の政策で世界経済が大混乱。日本経済…

宮下奈都「どこにでも猫がいる」

★ 大学の入学式だったそうで、塾生のお母さまがラインを送ってくださった。その学校は、私の母校(大学院)でもある。丘のふもとに咲く桜が美しかったが、今日は満開だっただろうか。 ★ 2021年に亡くなられた師匠、堀内孜先生の著作集が送られてきた。全…

朱川湊人「摩訶不思議」

★ 春期講座は順調に進み、残りあと2日となった。新年度の授業も少しずつ動きだした。道路わきの桜も一気に花を開いている。 ★ 今日は、朱川湊人さんの「花まんま」(文春文庫)から「摩訶不思議」を読んだ。舞台は大阪の下町。通天閣の近く。話し手は小学生…