じゅくせんのつぶやき2

個人塾を経営しています。読書のこと、日常のことをつぶやきます。

星野智幸「人間バンク」

☆ 町内の古紙回収日。家の前に出される古紙の少なさに、新聞業界の斜陽を感じる。

☆ 買い物に出かけると、なぜか目に付く「中道」のポスター。今となっては、虚しい遺産。「中道」という政党は、政党助成金で借金を返すまで、一人が形だけ残るとか。

☆ 記者会見を見ていても、倒産企業の言い訳のようで、短期間とはいえ、こうした政党が野党第一党だったのかと思うと情けなくもある。

 

★ さて今日は、星野智幸さんの「焔」(新潮文庫)から「人間バンク」を読んだ。「人材バング」ではなく「人間バンク」。金本位制ではなく、人本位制の社会を描いている。

★ 金銭感覚が欠如しているせいか、住む家もなく古校舎のようなシェルターで暮らしている男。彼は「人間バンク」を訪れ、無利子無担保で「100万人円」の融資を受ける。

★ 1人円=1円というシステムらしい。

★ 男はある事業で成功し借金を返した、貯蓄もできた。ますます事業を拡大しようとすると「人間バンク」から所有財産が100万人円を超えると、強制的に「一人貨」と交換になるといい、一人の男を連れてきた。

 

☆ 学生時代、マルクスの「資本論」を部分的に読んだが、どんな内容だったかな。

☆ 価値には、使用価値と交換価値がありとか、その価値を産み出すのが労働で、労働にも二面性があるとか。労働者は、自らの労働力を資本家に売ってその代わり賃金を得るとか、資本家は労働者が生み出した剰余価値を搾取しているとか、そんな内容だったかな。

☆ 貨幣というのも(価値の)交換の仲立ちとして生まれたとか、最初は貴金属だったとか、やがては道具であった貨幣が人間社会を支配するとか、そんな理論だったかな。

☆ 先日、ハラリ氏の「ホモ・デウス」を斜め読みしていたら、将来は(すでに今でも)多くの労働がAIやロボットによって担われ、「無産階級」ではなく「無用階級」が増えるといったディストピアが描かれていた。

☆ そうした社会では、もはや階級闘争も成り立たないので、革命も起こらないとか。

☆ 一部の超富裕層(不死を目指すとか)と大多数の無用階級。人類はその道を歩んでいるような気がする。